共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2005年

ロシア連邦における学校評価と校長・教員に対する人事評価に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)  若手研究(B)

課題番号
16730396
体系的課題番号
JP16730396
配分額
(総額)
1,800,000円
(直接経費)
1,800,000円

ロシア連邦では,学校評価が,学校の設置認可制度の一環として定期的に行われている。これは,国公立学校だけでなく私立学校を含めたすべての教育機関に適用される。通常,初等中等学校の場合は連邦構成主体レベルの教育行政機関またはその下に設置された審査委員会が行う。設置認可の具体的な手続きは,(1)学校設置の登録(所轄の市・地区等の教育行政機関への文書による届け出)→(2)児童生徒・学生募集の認可(所轄の地方教育行政機関による書類審査)→(3)教育水準の審査(連邦・連邦構成主体による教育成果の審査)→(4)正規の学校として認められる国家認定(連邦・連邦構成主体による学校認定)の4段階から成るが,(2)と(3)の間に原則3年以上の試験的な活動期間が設けられる。さらに,修了証書の授与権や公費補助を得るための国家認定については,少なくとも5年に一度の割合で連邦又は連邦構成主体から受けることが義務付けられており,これが,ロシア連邦における学校教育の質を維持向上させる学校評価制度となっている。連邦や連邦構成主体は,教育機関の申請に基づき,ア.教育水準(最終学年の児童生徒の成績),イ.教育課程,ウ.管理運営の体制(校長や職員の資格など),エ.教員(構成,資格,任用など),オ.教育条件(施設設備,保健など)等の観点から審査・評価し,不十分な点があれば,教育機関に対してその改善を勧告する。勧告された教育機関は,12か月以内に該当する点を改善し,再審査を受けなければならない。改善が認められないと判断された場合には,国家認定を取り消されることがある。なお,国家認定を受けていない私立学校の卒業者でも,連邦や市・地区等が実施する試験に合格すれば修了が認められる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16730396
ID情報
  • 課題番号 : 16730396
  • 体系的課題番号 : JP16730396