論文

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2019年6月

社会調査データから見る外国人についての意識

現代社会学研究
  • 高田 洋

32
開始ページ
5
終了ページ
19
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.7129/hokkaidoshakai.32.5

SGURP 本報告では、近年の社会調査から得られた社会意識の中から、排外主義と他の変数との関連についての分析結果を示す。度数分布からは排外主義的な傾向は少ないが、排外主義とナショナリズムの関係を見ると正の関係が現れてきている。ナショナリズムは本来、排外主義とは独立的な概念ではあるが、近年のそれは、より排外主義的な傾向を伴うようになっている。排外主義と他の変数との関係を見ると次の結果を得た。(1)生活上の不満が排外主義に向かう傾向が見て取れる。また、そのことが内閣支持の要因ともなっている。(2)家父長制的な性別役割分業傾向と権威主義が一緒になって排外主義を支持している。(3)他者を信頼しないことと、多元主義的でないことが排外主義を生む。現在日本では、権威主義的な志向や旧来的な性別役割分業が、生活不満と結びつき、現内閣の政治的な支持をしながら、排外主義へと結びついていることわかる。

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DOI
https://doi.org/10.7129/hokkaidoshakai.32.5 本文へのリンクあり
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  • DOI : 10.7129/hokkaidoshakai.32.5

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