2021年3月
超低磁場NMR装置の開発と非破壊での食品類の状態分析
植物環境工学
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- 巻
- 33
- 号
- 1
- 開始ページ
- 12
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.2525/shita.33.12
- 出版者・発行元
- 日本生物環境工学会
<p>一般に,低磁場ではNMR信号検出が困難とされる中で,本研究では永久磁石を用いた磁場強度52 mTの超低磁場なNMR測定装置を開発し,これを用いた緩和時間の測定結果の妥当性を評価するとともに,非破壊での食品類の品質評価,特に果実類の糖度変化やヨーグルトの熟度診断への有用性を検討した.非破壊によるウンシュウミカンの緩和時間測定ではT1の変化から糖度変化を,T2の変化から果実内部の水分量変化を推測できる可能性が示唆され,本装置は熟度診断としての有用性が見込まれることを示した.ヨーグルトの緩和時間測定ではT2の変化からゲル化の進行状態を把握し,発酵状態を推測できることを示した.以上のように,本研究で開発した卓上型で軽量かつ超低磁場NMR測定装置は,非破壊で食品類の品質ならびに状態を分析・評価する装置として期待が持てると結論した.</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2525/shita.33.12
- ISSN : 1880-2028
- eISSN : 1880-3563
- CiNii Articles ID : 130007993592
- CiNii Books ID : AA12010914