2018年6月 - 2020年3月
血管とリンパ管が独立したネットワークを構築する原理の解明
文部科学省・日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
血管とリンパ管は、同じ脈管系の組織でありながら、最終的な合流地点(頸部の静脈角)を除き、一切接続することは無く、血流とリンパ流が交わることは無い。しかしながら、血管とリンパ管の構造・組織学的特徴を比べると、ほぼ見分けがつかないほど酷似しており、両者がお互いをどのように見分け、独立性を担保するのかは未解明である。本研究の成果としては、遺伝子改変マウスや培養細胞の解析において、リンパ管発生のマスター転写因子であるProx1の発現量を負に制御する機構を見出し、血管内皮細胞においてこの制御が破綻すると、血管がリンパ管を接続すべき同志であると認識してしまうことを突き止めた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K19553
- 体系的課題番号 : JP18K19553