2020年4月 - 2023年3月
ポスト真実時代の表現の自由と熟議の可能性ーー虚偽情報を超えて
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究は、ポスト真実時代に討議され熟慮された意見が社会的意思決定の基礎とされる公共空間の形成を理論的かつ実践的に構想することを目的としている。近時世界的に、自己の嗜好や信条に合わない情報をフェイクとして斥けるポスト真実状況の広がりが顕在化しており、公共の意思決定における熟議の重要性を改めて認識させている。だがこの状況は表現の自由の伝統的な捉え方の帰結でもある。そこで、まず虚偽表現についての憲法上の位置づけを再検討する。その上で、情報の自由な流通の副作用を緩和し、氾濫する情報に意味づけを与える独立したプレスの存在に着目した制度的仕組みを構想する
- ID情報
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- 課題番号 : 20K01302
- 体系的課題番号 : JP20K01302