2011年
Visual Analogue Scale(VAS)を用いた呉茱萸湯の片頭痛に対する治療効果の検討.
産婦人科漢方研究のあゆみ
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- 巻
- 28
- 号
- 28
- 開始ページ
- 80-83
- 終了ページ
- 83
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 産婦人科漢方研究会
前兆のない片頭痛と診断された15例に呉茱萸湯の内服を行い、VASを用いて治療効果を評価した。全く痛みなしを「0」、死ぬほど耐えられない痛みを「10」とし、内服後1ヵ月ごとにその期間に認めた全ての頭痛発作時のVAS値を測定し、その平均を内服前VAS値と比較した。その結果、15例中11例で片頭痛の発作回数の減少や発作時の疼痛緩和など何らかの効果がみられた。この11例を有効群、残り4例を無効群とし、内服前後のVAS値の推移をみたところ、有効群の平均VAS値は内服前8.1が内服1ヵ月後2.9と有意に低下し、内服2ヵ月後でも2.7と維持されていたが、無効群の平均VAS値は内服前8.8が内服1ヵ月後8.3、2ヵ月後8.2と明らかな変化はみられなかった。有効群におけるNSAIDsもしくはトリプタン製剤の使用錠数をみたところ、内服前は1ヵ月平均6.7錠であったが、内服後1ヵ月間では平均3.8錠に減少した。なお、無効群では内服前後で使用錠数に変化はみられなかった。
- ID情報
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- ISSN : 0913-865X
- 医中誌Web ID : 2011211642