2019年4月 - 2022年3月
二型花柱性ボロボロノキ(ボロボロノキ科)の送粉様式と分布拡大過程に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
東アジアの日本、台湾、中国等に分布する二型花柱性ボロボロノキにおける送粉様式の多様化とその進化過程を解明するために、九州から南西諸島のいくつかの集団を対象に送粉様式、花香成分、遺伝的分化についての調査を進め、以下のような成果を得た。1)送粉は、南西諸島の集団では主に夜行性の小型ガ類によって、九州の集団では夜行性の小型ガ類とマルハナバチ類等によって行われる。2)花香の主成分はフェニールプロパノイドで、九州と南西諸島の集団間には大きな違いがない。3)九州と南西諸島の集団間には、明瞭な遺伝的分化が確認できる。4)送粉者の違いは花香成分とは一致しないが、遺伝的分化の境界とは一致する。
- ID情報
-
- 課題番号 : 19K06825
- 体系的課題番号 : JP19K06825