2018年6月
血管柄付遊離皮弁を用いた口腔癌の術後感染に関わる因子の検討
日本口腔感染症学会雑誌
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 25
- 号
- 1号
- 開始ページ
- 14
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本口腔感染症学会
ガイドライン導入前の当院の抗菌薬予防投与指針に準じて抗菌薬予防投与を行った口腔癌即時再建手術の術後感染発症例を後ろ向きに調査し、術後感染の発症に影響を与える因子について検討した。当科で気管切開術、口腔癌切除術、頸部郭清術および血管柄付遊離皮弁による即時再建術を施行した40例を対象とした。術後感染を認めた症例は40例中12例で、発症率は30.0%であった。基礎疾患の有無による術後感染発症率に有意差は認められず、アルブミン値およびヘモグロビン値との関連もなかった。手術時間での比較では、術後感染を認めなかった症例の平均手術時間が684.1分であったのに対し、術後感染発症例の平均手術時間は785.0分と長く有意差を認めた。また、術中の出血量においても感染を認めなかった症例の平均出血量が671.9mlであったのに対し、術後感染発症例の平均は1050.3mlと多く有意差を認めた。
- ID情報
-
- ISSN : 1346-9150
- 医中誌Web ID : 2018355756