2017年7月
顎口腔領域の重症感染症例の検討
日本口腔感染症学会雑誌
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- 巻
- 24
- 号
- 1号
- 開始ページ
- 14
- 終了ページ
- 20
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本口腔感染症学会
5年間に入院加療を要した顎口腔領域の重症感染症例40例(平均61.1歳、範囲7〜90歳、男性14例)について臨床的に検討した。臨床診断名は蜂窩織炎33例、下顎骨骨髄炎5例、壊死性筋膜炎2例であり、原因疾患は根尖性歯周炎17例、辺縁性歯周炎5例、智歯周囲炎5例などで原因部位は下顎大臼歯部が多かった。起因菌として通性嫌気性菌ではStreptococcus属、偏性嫌気性菌ではPeptostreptococcus属、Prevotella属が多く、抗菌薬投与日数の中央値は5.5日であった。また、下顎臼歯部を原因とする症例は難治性になりやすく、易感染性の基礎疾患を有する症例は抗菌薬投与日数が長くなる傾向にあり、発症から当科受診までの期間が長くなるほど、CRP値が高いほど治療期間が延長する傾向がみられた。早期の消炎手術は治療期間(抗菌薬投与期間)の短縮につながると考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 1346-9150
- 医中誌Web ID : 2017377827