共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

日本におけるセクシュアルマイノリティの出産・育児の実態把握に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K02082
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

今年度は昨年までの調査結果をふまえ、国内外での学会発表を行なった。これらの内容を論文としてまとめる作業を今年度の後半で行なった。子供が欲しいと考えるLGBTで精子提供者とどのようにして出会うかについては、様々な方法があることが明らかとなった。具体的には、精子提供をしてほしいレズビアンと精子提供をしたいゲイが出会うマッチングイベント企画の利用、レズビアンとゲイが「友情結婚」を行うインターネットサイトの利用、精子提供に協力すると謳うサイトの利用、海外の精子バンクの利用などである。これらの媒体を使い、実際に出産に至るケースもあった。また昨年度に続く調査としては、LGBTでこれから子育てを行おうとしている者たちがどのような悩みを抱えているのかを整理した。LGBTの出産・子育てに関する法の整備がほとんど行われていないため、実際に精子提供による妊活の行動に至った場合に様々なリスク要因を抱えることとなることが明らかになった。また調査を行っているNPOと外部団体との関係や、その他様々なアクターとの関係もさらに整理する必要がある。さらに、これまで参与観察を行なってきたNPO以外でも、LGBTでの子育てを行なっている活動があることが分かってきた。例えば、シングルマザーとその子に対して、LGBTが育児の協力をするという形態である。それらの活動については今年度は十分な調査を行えなかったが、関心をもって次年度に情報収集を行っていく。

ID情報
  • 課題番号 : 17K02082

この研究課題の成果一覧

論文

  1

社会貢献活動

  1