2019年5月
誰が誰のために嘆くのか―G. M. Hopkins, "Spring and Fall" の対句の解釈について
『ホプキンズ研究』
- 巻
- 47
- 号
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 13
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本ホプキンズ協会東京部会
英国のカトリック詩人ホプキンズの詩「春と秋」は研究者らがすでに日本語に訳しているが、本論ではそれが誤訳と誤解に満ちていることを指摘する。この詩にはイエズス会の司祭でもあった詩人が黙想したキリストの受難が反映されており、詩において秋の落葉を悲しむ少女のモチーフが、十字架を担うイエスを見て涙するエルサレムの婦人たちをベースとしていることを、詩人の用語と聖書および伝統的な聖歌との比較において論じた。