開発型中小製造業では，以下2点を特徴に転換したことが判明した．1つ目は，自社が保有する独自技術や高度な技術を深化させたことである．独自技術で高い占有率・広い市場を確保している．2つ目は，事業ドメインを拡大させていることである．事業ドメインの拡大にあっては，自社の持つ「強み」を生かしつつ，取引や日常の業務で培ったネットワークを活用し，外部資源を自社のものとしてきたことによるのである．
なお，課題も2点ある．1点目は，グローバル化による取引企業の海外移転である．いま1つは、属人的な技能に関する後継者不足である．機械化等の対応を図る企業がある一方で，自社技術の革新を指向する企業があった．