メディア報道

2012年10月1日

余効滑り域、震災震源近接 2日前の最大前震分析 東北大


種別
新聞・雑誌
発行元・放送局
河北新報
番組・新聞雑誌名
掲載箇所

東日本大震災の本震2日前の昨年3月9日に発生したマグニチュード(M)7.3の最大前震の余効滑りの領域が、2日間で本震の震源付近に及んでいたとの研究結果を、東北大地震・噴火予知研究観測センターの太田雄策助教(測地学)らがまとめた。分析には衛星利用測位システム(GPS)に加え、海底水圧計も使った。同装置で前震から本震までの一連の地殻変動を解明したのは初めて。本震を誘発したか否かは不明だが、震源へのひずみの集中につながった可能性があるという。
従来はGPSで計測した陸側プレート(岩板)の地殻変動データから、余効滑り域の範囲やプレート境界の滑り量を推計するのが一般的だった。
太田助教らは、東北大などが沖合に設置した海底水圧計で観測した地殻変動データも分析し、GPSだけを用いる従来の手法よりも高い精度で範囲や滑り量を推定。前震の余効滑りが本震の震源付近に迫っていたことを突き止めた。
余効滑り域は東