2020年4月 - 2023年3月
共有林野資源利用の近代化過程における頑健な制度への変化:数量的アプローチ
日本学術振興会 基盤研究(B) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 20H03088
- 体系的課題番号
- JP20H03088
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 13,000,000円
- (直接経費)
- 10,000,000円
- (間接経費)
- 3,000,000円
- 資金種別
- その他
当該年度の活動として資料収集およびデータ分析と研究報告を行なった。
当該年度の資料収集に関しては、(1)秋田県については、研究課題開始前に収集した入会林野整備に関わるデータのコーディング作業を行ない、分析可能なデータセットを作成した。(2)岩手県については、戦後の入会林野整備にかかわる行政資料を収集した。(3)岩手・秋田両県について1970年農林業センサスの農業集落カードデータを収集した。(4)秋田県の近世の林野所有を把握する資料収集を実施した。(5)岩手県の近世の林野制度に関する資料収集を実施した。
データ分析と研究報告に関しては、まず、上記データのうち、(1)と(2)の一部、および(3)のそれぞれ出所の異なるデータについて、村落名(集落名称)にキーとして利用し、データ接続作業を行なった。そのうえで入会林野整備を行なった村落の社会関係や地理的条件の特徴を明らかにした。具体的には、人口集中地区から地理的に離れた場所に位置する集落が規模の大きい入会を所有する傾向にあること、戦前期に大規模な地主が土地を所有していた集落では入会権の近代化が行なわれにくく、一方で相対的に均質な農家から構成される集落では近代化による個人分割が行われやすいことが明らかとなった。また、モデル分析では、重層的なコモンズ利用が効率的となる条件を明らかにした。これらの分析結果の一部については、2021年に開催された国際コモンズ学会Forest Commons部会において研究報告を行なった。
当該年度の資料収集に関しては、(1)秋田県については、研究課題開始前に収集した入会林野整備に関わるデータのコーディング作業を行ない、分析可能なデータセットを作成した。(2)岩手県については、戦後の入会林野整備にかかわる行政資料を収集した。(3)岩手・秋田両県について1970年農林業センサスの農業集落カードデータを収集した。(4)秋田県の近世の林野所有を把握する資料収集を実施した。(5)岩手県の近世の林野制度に関する資料収集を実施した。
データ分析と研究報告に関しては、まず、上記データのうち、(1)と(2)の一部、および(3)のそれぞれ出所の異なるデータについて、村落名(集落名称)にキーとして利用し、データ接続作業を行なった。そのうえで入会林野整備を行なった村落の社会関係や地理的条件の特徴を明らかにした。具体的には、人口集中地区から地理的に離れた場所に位置する集落が規模の大きい入会を所有する傾向にあること、戦前期に大規模な地主が土地を所有していた集落では入会権の近代化が行なわれにくく、一方で相対的に均質な農家から構成される集落では近代化による個人分割が行われやすいことが明らかとなった。また、モデル分析では、重層的なコモンズ利用が効率的となる条件を明らかにした。これらの分析結果の一部については、2021年に開催された国際コモンズ学会Forest Commons部会において研究報告を行なった。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H03088
- 体系的課題番号 : JP20H03088