2004年 - 2005年
細胞応答シグナルを利用する新放射線療法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽研究
- 課題番号
- 16659325
- 体系的課題番号
- JP16659325
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 3,100,000円
- (直接経費)
- 3,100,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
放射線治療では、正常組織障害が投与できる腫瘍線量の限界を決める。腫瘍・組織としての放射線感受性は細胞固有の感受性のみならず、生理的因子(PO2、血流、増殖と分化、細胞死に関与する各種因子)、宿主との関係などを総合的に考慮する必要がある。あまりにも多くの未知因子、未解決の問題があり、細胞固有の感受性に関与する未知因子を分子レベルで同定、解明する事が先決と考えた。これまで、"MOLT4細胞はなぜ放射線高感受性か"培養細胞の実験系で解明を行い、p53経路とは別にSAPK/JNKの経路が重要な働きをしていることを示してきた。MOLT4の放射線誘発アポトーシス様細胞死にはJNKの活性化に続きc-Mycの減少を伴うことを見出した。線量・時間依存的に転写因子c-mycのmRNA、タンパク量が減少し、c-myc antisense oligonucleotidesやsiRNA導入、c-Myc阻害peptides処理で、細胞死が誘導された。腫瘍細胞ではp53が変異したり欠落していることが多い。p53特異的経路を利用して、野生型の正常組織を特異的に保護しながら、一方、正常なp53機能なしに働くSAPK/JNK経路を活性化することで腫瘍細胞を殺傷するという選択的な方法を開発できる可能性が考えられた。候補薬剤として、Vanadateがp53 wild MOLT4細胞を防護し、p53 nullのU93...
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- ID情報
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- 課題番号 : 16659325
- 体系的課題番号 : JP16659325