共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2023年3月

ICT活用型避難訓練の疑似体験強化と継続可能な防災教育としての実践的確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 光原 弘幸
  • ,
  • 谷村 千絵
  • ,
  • 根本 淳子

課題番号
18H01054
配分額
(総額)
15,340,000円
(直接経費)
11,800,000円
(間接経費)
3,540,000円

本研究は,5つのフェイズ(基盤形成期,システム開発・実践準備期,実践モデル構築期,実践モデル検証期,総括・普及期)から構成されている.本年度(2018年度)は基盤形成期に該当し,2年目以降のための基盤整備に取り組んだ.
1.避難訓練の調査・検討を通じて,視聴覚的および状況的リアリティの重要性を見出し,経験学習モデルに基づく避難訓練モデルを提案した.このモデルでは,避難疑似体験が振り返りと概念化によって強化され,非率先避難者の可視化により意図的な避難失敗を誘発することで訓練効果を高める.予備実験を通じて,このモデルの有効性を示した. 2.マーカ/マーカレス型ARフレームワークを検討し,Androidアプリの基本機能として,平面検知および3次元CGアニメーション重畳表示(避難者アバタの避難経路に沿った移動)を実装した. 3.2の基本機能を用いて,災害状況(火災,負傷者,塀倒壊など)を表現するAR機能を試作した.小規模な実験を通じて,AR機能のリアリティなどを検証し,概ね良好な結果を得るとともに,リアリティの改善などが課題として抽出された. 4.批判的実在論の知見をもとに防災教育実践中学校における新たなインタビュー記録も含めて分析し,教授設計に適用することを念頭に,中学生の特性を明らかにしようとしている. 5.避難訓練を含む防災教育事例を調査・分析するとともに,数値化しにくい教育成果の評価方法開発のための基礎的理念について情報収集・議論を行った.そして,避難訓練パッケージ化などの課題を抽出・詳細化しながら,避難訓練および防災モラルジレンマの具体的な授業づくりを検討した.