共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2009年

インストラクショナルデザイン技法の整理枠としてのレイヤーモデルの構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究  挑戦的萌芽研究

課題番号
19650242
体系的課題番号
JP19650242
配分額
(総額)
3,200,000円
(直接経費)
3,200,000円

本研究では、インストラクショナルデザイン(ID)の研究領域で集積されてきた知見を、IDに対する誤解を解決し、狭いイメージを脱却するために分類・整理し、IDという言葉を用いる場合に何を問題にしているのかがより詳細に分かるような共通理解を可能にする枠組みの構築を目指した。より具体的には、eラーニングの質保証のための「IDレイヤーモデル」を仮説し、このモデルの妥当性や有用性を検証し、その後に対応するID技法の裏づけを持った形でモデルを公開することを目指した。最終年度にあたる平成21年度は、最上レイヤーにおいて近年新たな研究の知見が蓄積されてきたIDへの美学・芸術的アプローチを中心にレビューし、知見を整理してモデルへの組み込み方法を模索した。レイヤーモデルの枠組みを紹介して既存モデルを枠組みに整理するためのWeb構築についてもその試みに着手し、学会の全国大会でその成果を発表した。これらにより、関連知見を整理・公開する枠組みは整ったものの、IDをめぐる近年の研究成果の蓄積は目覚しいものがあり、その全貌を詳細に紹介するまでに至ってはいない。さらに、紹介したモデルや理論が教育実践に役立つものになるためには、単なる紹介に留まらず、その意味することを実践者が的確につかむことができるような方略も求められている。今後も平成22年度から新たに採択された挑戦的萌芽研究において、研究の結果明らかになった課題を整理し、形を変えて研究を継続していく。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19650242
ID情報
  • 課題番号 : 19650242
  • 体系的課題番号 : JP19650242