論文

2019年

アカマツ実生苗のセシウム・カリウム吸収に及ぼす菌根菌の影響

日本森林学会大会発表データベース
  • 小河, 澄香
  • ,
  • 山中, 高史
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  • 赤間, 慶子
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  • 長倉, 淳子
  • ,
  • 山路, 恵子

130
開始ページ
136
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.11519/jfsc.130.0_136
出版者・発行元
日本森林学会

<p>アカマツのセシウム(Cs)吸収に及ぼす菌根菌接種の影響を調べるため、菌根菌ツチグリを接種したアカマツ実生苗を育てた。カリウム(K)添加の影響を評価するため、肥料として加えたホーグランド氏液は、無Kの組成のものも用意した。菌を接種した1箇月後にポット当り212 µMの塩化セシウム水溶液を20 ml添加した。その3箇月後、処理毎に8本のアカマツ苗を掘り取り、菌根形成を観察し、樹体の成長量とCs量を測定した。植物体全体の成長量は、菌根菌の感染により有意に増加した。このとき、CsやKの添加によるアカマツ苗の成長量の違いは認められなかった。アカマツ苗のCs含量は、菌根菌の感染によって有意に増加した。菌根菌を接種しない場合、K施肥によるアカマツ苗のCs含量の変化は認められなかったが、菌根菌を接種した場合は、K施肥によってアカマツ苗のCs含量は有意に減少した。一方、アカマツ苗のK含量は菌根菌の接種により有意に減少した。菌根菌の感染やK添加によるアカマツ苗のCsやK吸収の傾向は経時的に変化することも考えられるため、今後も調査を続ける必要がある。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11519/jfsc.130.0_136
ID情報
  • DOI : 10.11519/jfsc.130.0_136

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