光還元・沈殿生成反応によるパラジウム分離法の開発; エタノール添加によるPdの溶存状態変化と回収率の関係
日本分析化学会第66年会
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- 開催年月日
- 2017年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
分析化学研究グループでは、高レベル放射性廃棄物(HLW)中に存在する長寿命核種である$^{107}$Pdを分析するため、単純な分離操作でPd沈殿を生成できる、レーザー誘起光還元法を用いた分析手法開発を行っている。しかし、レーザー誘起光還元法では大強度のパルスレーザー光の照射が必要であり、レーザー光源の導入と取扱いが難しい。そこで、取扱いの容易なキセノンランプを用いた紫外-可視光照射でPdの沈殿分離を行う方法について検討した。HLW模擬試料に還元剤として添加するエタノール濃度を変化させて、キセノンランプによる30分の紫外-可視光照射を行い、Pd沈殿を回収した。その結果、エタノール含有率50\%でPd回収率は極大となり、50\%のPdを回収できた。また、Pd沈殿中の共存元素の除去率は99\%以上と高く、紫外-可視光の照射でもHLW模擬試料からPdを選択的に回収できることを明らかにした。