共同研究・競争的資金等の研究課題

2008年 - 2010年

神経変性疾患における封入体の役割と結合異常タンパク質の同定

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20590335
体系的課題番号
JP20590335
担当区分
連携研究者
配分額
(総額)
4,810,000円
(直接経費)
3,700,000円
(間接経費)
1,110,000円
資金種別
競争的資金

αシヌクレイン(αS)はシナプス末端に局在し、神経伝達物質の貯蔵および放出の調節に関与することが示唆されている。αSはタンパク質分解酵素で容易に可溶化されるが、αシヌクレイノパチーでは、不溶性となり、本来の生理的機能が損なわれることが病因の一つとされている。本研究において、新規ユビキチン様タンパク質NUB1の結合タンパク質の一つとして、不溶性αSを同定した。さらにシヌクレイノパチー患者でのみ認められる異常αSの簡易な検出法を確立した。この検出法と病理学的手法を用い、(1)レビー小体病剖検例では、NUB1および不溶性αSが早期から病態に関与していること、(2)海馬および大脳皮質の前シナプスなどにおいて共局在していることを示した。以上の結果からNUB1は不溶性αSを認識している可能性を示している。今後、作製したNUB1遺伝子改変動物を用い、生体内における不溶性αSの意義を明らかにするとともに治療への道を模索する。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-20590335/20590335seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20590335
ID情報
  • 課題番号 : 20590335
  • 体系的課題番号 : JP20590335