2019年4月 - 2023年3月
高精細3Dイメージング装置の新規開発とノックアウトマウス胚の表現型解析への活用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
今年度は、高精細3Dイメージングの開発を行った。2017年に開発発表したCoMBI(Correlative Microscopy and Blockface Imaging、Tajika Y, et al, Sci Rep 7;3645.)システムでは、5~30ミリの標本を3D形態解析できた。この装置は、簡便な3Dイメージング装置として、また同時に切片の顕微鏡解析もできる手法である。しかしながら、目標とするマウス胚の発生過程で形態解析をおこなうには解像度が足りなかった。今回、5ミリ以下の小さな標本で、より高精細なイメージングができるように、CoMBIシステムの改良版の開発に取り組んだ。平滑なブロック面を作り出すためにミクロトームハンドルを制動し、カメラの揺れ防止するために剛性のある金属製カメラフレームを作製し、コントラスト良くブロック面を撮影するために照明を最適化した。さらに、標本調整法の改良も行い、結果的に、1ミリを下回る小さな標本でも高精細に3Dイメージングができるようになった。具体的には、マウス胚のみならず、ゼブラフィッシュ幼魚、ショウジョウバエなどで3Dデータが得られ、目標とする発生過程の小型標本で形態解析に活用できるだけの性能があることを確認した。成果は、日本動物学会(2019年9月、大阪)、日本解剖学会(2020年3月、山口、誌上開催)において、機器展示および研究発表として行った。学会では多くの訪問者に恵まれ、開発した技術は、多様な実験材料に応用でき、多様な分野で活用できる可能性について議論できた。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K07241
- 体系的課題番号 : JP19K07241
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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第45回 日本分子生物学会 千葉・幕張 2022年11月30日
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第44回 日本分子生物学会 横浜 2021年12月3日