MISC

2012年5月

日本の詩の言語表象にみられる教養的知識と経験伝達の関係性の検証

情報知識学会誌
  • 小浜聖子
  • ,
  • 大槻明

Vol. 22
No. 2
開始ページ
150
終了ページ
155
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2964/jsik.22_150
出版者・発行元
Japan Society of Information and Knowledge

本研究では,近代日本人の教養をもちシベリア抑留経験をした石原吉郎(1915-1977)の現代詩を手がかりとして,言語表象にみられる作者の教養的知識と他者に伝達される作者の経験との関係について,思想史学的視点から考察する.方法には,計量テキスト分析を用いる.これは,詩の解釈において客観性を高める点で有益な新しい試みであると思われる.検証の結果,石原の詩には多くの語彙と,特に一人称代名詞の多用が見られた.これは思想史的には近代日本人の自我の探求を意味し,詩的には読み手の共感を促す重要な性質を意味する.結果として,計量テキスト分析の手法は石原の詩の解釈研究のために妥当な試みであることが提示でき,新しい解釈もできたと考える。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2964/jsik.22_150
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130002113743
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10459774
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/023835535
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/10007079091?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.2964/jsik.22_150
  • ISSN : 0917-1436
  • CiNii Articles ID : 130002113743
  • CiNii Books ID : AN10459774

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