共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

ルテニウム酸化物の巨大負熱膨張を活用した新規熱膨張抑制剤の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H02763
体系的課題番号
JP17H02763
担当区分
研究分担者
資金種別
競争的資金

課題①高機能化と微粒子化:Ca2RuO4と同様の材料組織効果による負熱膨張を示すことが本基盤研究で見出されたCu2V2O7系について、ゾルゲル法による微粒子合成に成功した。バルクと遜色ない負熱膨張(線膨張係数α~-13 ppm/K)を、スプレードライ法で得られるより小さな粒径(~1μm)で実現した。また、ゾルゲル法では、固相反応法やスプレードライ法では難しかった希土類元素の置換にも成功した。希土類の特徴的な磁性や電子状態を活かした新機能の出現が期待される。
課題②金属や樹脂との複合化:課題①で得られた負熱膨張性微粒子をエポキシ樹脂と複合化し、その熱膨張抑制効果を検証した。その結果、エポキシ樹脂より大きなヤング率を反映し、体積比率から予測されるよりも大きな熱膨張抑制効果を確認した。また、圧縮ねじり法による負熱膨張性マンガン窒化物とアルミニウムの複合化に取り組み、放電プラズマ焼結より緻密な複合体の形成に成功した。負熱膨張材料と金属の新しい複合化手法として注目されている。
課題③材料組織効果の機構解明:Ca2RuO4における負熱膨張増強のメカニズム解明については、詳細な電子線回折と放射光X線回折の実験により、これまで見落とされていた単斜晶歪にともなう電子軌道の整列と融解が本質的に重要であることを示した。これにより、RuO6八面体がc軸方向に潰れたヤーンテラー歪みを伴うdxy軌道秩序がCa2RuO4の巨大負熱膨張の起源であることを明らかにした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17H02763
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H02763
ID情報
  • 課題番号 : 17H02763
  • 体系的課題番号 : JP17H02763