共同研究・競争的資金等の研究課題

2005年 - 2007年

ネガティブな出来事に対する原因帰属と対処行動が精神的健康に及ぼす効果

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)
  • 三宅 幹子

課題番号
17730416
配分額
(総額)
2,500,000円
(直接経費)
2,500,000円

1)達成領域のネガティブな出来事に対する原因帰属と精神的健康との関連の検討
達成領域のネガティブ場面に対する原因帰属と精神的健康との関連について分析を行い,男女別の傾向をまとめて研究論文・学会発表の形で発表した。男性では,ネガティブな出来事の「担当教官」への帰属,および「努力」に帰属しない傾向が,ホープレスネスの高さと関連していることが示され,統制可能性の認知と精神的健康との関連が示唆された。女性については,ネガティブな出来事に対する原因帰属とホープレスネスの高さとの間に明確な関連は見いだされなかったが,「能力」帰属とホープレスネスの関連についてはさらなる検討の余地が考えられる。
2)対人領域のネガティブな出来事に対する原因帰属の検討
対人領域でのネガティブ場面に対する原因帰属の性差の分析の結果,男性に比べ女性の方が使用する場面間での評定値の変動が大きく場面固有の手がかりに敏感であると考えられる。さらに女性の方が悲しさや不安を感じる程度が高い傾向にあり,偶然ではなく自分に原因があり,かつ自分次第でどうにかできるとは感じていない傾向にあることが示された。
3)対人領域のネガティブな出来事に対する原因帰属と精神的健康との関連の検討
対人領域のネガティブ場面に対する原因帰属と精神的健康との関連について分析を行った結果,理由が存在すると考えていること,統制可能性を感じていることが,特性的自己効力感の高さやホープレスネスの低さと関連しており,精神的健康との関連が示唆された。
上記の結果より,ネガティブな出来事に対する原因帰属において領域別,性別の検討を行う重要性が示され,精神的健康との関連においてもそれぞれ異なった問題の傾向と支援の必要性を示唆する結果が得られたといえる。