2012年
堆肥化の初期過程で発生する一酸化二窒素(N2O)の排出挙動
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
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- 巻
- 23
- 号
- 開始ページ
- 361
- 終了ページ
- 361
- DOI
- 10.14912/jsmcwm.23.0_361
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
堆肥化過程では、強力な温室効果ガスであるN2Oが発生する。とくに堆肥化初期の温度上昇の過程で、中温域と高温域、とくに60℃以上の高温域で多量のN2Oが排出されることが報告されている。本研究では、この堆肥化初期過程のN2O排出メカニズムを解明するために、小型堆肥化試験装置で堆肥化を行い、反応過程のN2O排出速度と無機態窒素および硝化菌・脱窒菌の動態を調査した。その結果、堆肥化開始時の硝酸態窒素の量が堆肥化初期のN2O排出速度の著しい上昇に関与していることが示された。中温域(45~55℃)で観測されるN2O排出速度の上昇は、脱窒による可能性が高く、また高温域(55~70℃)でのN2O排出は、中温域のNO3--Nの脱窒過程で生成される代謝副産物がN2O生成源の基質となると考えられた。加えて、60℃の高温でも非常に高いN2O生成能力を有する新たな微生物叢の存在が示唆された。
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- ID情報
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- DOI : 10.14912/jsmcwm.23.0_361
- CiNii Articles ID : 130005453373