2016年4月 - 2019年3月
嘔吐するモデル動物スンクスのトランスクリプトーム解析によるPONVの機序解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
術後悪心嘔吐(PONV)は全身麻酔覚醒後に生じる合併症の1つである.だがその分子的機序は明らかになっていない.スンクスはラットやマウスと違い,容易に嘔吐行動が生じる哺乳類である.本研究はこのスンクスに全身麻酔下に下腹部手術を施し,スンクスPONVモデルを確立した後に,脳幹の嘔吐中枢である孤束核(NTS)のゲノム網羅的な遺伝子発現変化(トランスクリプトーム解析)を行い,PONVの分子遺伝学的機序を解明するものである.行動学的研究ではPONVモデルでの嘔吐行動を出現させることができた.トランスクリプトーム解析ではゴナドトロピン刺激ホルモンシグナル伝達系とEGR1転写因子との関与が示唆された.
- ID情報
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- 課題番号 : 16K10951
- 体系的課題番号 : JP16K10951