2019年4月 - 2023年3月
高解像気候変動予測と作物データセットの充実による農業適応策の提示
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 19H00963
- 体系的課題番号
- JP19H00963
- 配分額
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- (総額)
- 44,590,000円
- (直接経費)
- 34,300,000円
- (間接経費)
- 10,290,000円
- 資金種別
- 競争的資金
大規模アンサンブル気象データベースd4pdfを用いて北海道のバレイショへの温暖化への影響と適応策の検討し、温暖化によって収量が低下するリスクは増加し、また作期の早期化では対応できず、高温耐性を持つ品種への転換が重要な適応策になることが明らかとなった。北海道の十勝川水系などの解析から大規模アンサンブル気象データベースd4pdfを用いて洪水リスクの定量化が実現した。北海道胆振東部地震が農地侵食に与える影響について、震災後は大規模土砂崩壊リスクが高まっていると推定され、将来における極端降雨における侵食リスクと共に考慮すべきであることを示した。北海道における冬季の気候変動が農業に与える影響については、1)小麦における雪踏みによる野良イモ防除について現地実証で有効性を示し、2)地形情報および高層気象の情報を説明変数として取り入れた機械学習により、冬季の厳寒条件における気温の空間補間値を補正する手法を開発すると共に、3)融雪水の浸透効果を取り組んだモデル化と4)大規模アンサンブル気象データベースd4pdfを土壌凍結深推定手法と組み合わせて解析する手法開発に着手、5)北海道の小麦栽培における融雪促進影響を検討し、融雪材の促進効果は地域や融雪材散布後の気象条件で与える効果が異なることがわかった。データレスキューでは北海道や関東の小麦、北海道における圃場作業記録、北海道のワイン用ブドウ、九州の1958年~2019年の過去60年の気象概況と農作概況および農業気象災害のデータレスキューについて、これまで入手困難あるいは注目されてこなかったデータも含めて収集が進んだ。また、行政ルートからのデータ収集探査を詳細に集める手法を検討すると共に、テンサイについては、昭和30年代に国の農業研究機関を中心に進められた暖地テンサイに関する各種資料が温暖化研究に展開できる可能性を見出した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H00963
- 体系的課題番号 : JP19H00963
この研究課題の成果一覧
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MISC
1-
生物と気象 24(1) 1-4 2024年1月 筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
1-
農林水産省 令和3年度 地域における気候変動適応実践セミナー(麦・野菜等、北海道地域) 2022年2月25日 招待有り
メディア報道
2-
十勝毎日新聞 2022年2月5日 新聞・雑誌
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NHK北海道放送局 おはよう北海道 2022年1月31日 テレビ・ラジオ番組
社会貢献活動
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