共同研究・競争的資金等の研究課題

2012年 - 2014年

マイクロRNAによるネコ肥満・糖尿病の病態解明とバイオマーカーへの応用

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))
  • 佐々木 典康

課題番号
24580468
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
5,200,000円
(直接経費)
4,000,000円
(間接経費)
1,200,000円
資金種別
競争的資金

マイクロRNA(miRNA)は低分子のノンコーディングRNAであり、主に翻訳を阻害し、遺伝子の発現制御を行っている。本研究ではネコの代謝、特に糖尿病や肥満におけるmiRNAの役割を解析するために次世代シーケンサー(NGS)によるネコmiRNAの網羅的解析を行った。健常成雌ネコ(雑種)の後腹膜脂肪組織RNAをNGSで解析し、データベース上の他動物種の既知miRNA配列とBLASTNによる相同検索を実施した。相同検索の結果、成熟miRNAと一致したものが669万本、またヘアピンmiRNAのデータベース配列と一致したものが2万本あった。データの精度を上げるためにリード本数が50本以下の配列を解析から除外し、また配列の重複を精査した結果、今回169種類がネコmiRNAとして新規に同定された。マイナーフォームであるmiRNAスターは見いだされていない。またネコ脂肪組織には少なくとも26種類以上のmiRNA-5pおよび-3pが存在することが明らかとなった。ネコ脂肪組織でもっとも発現が高いのはmiR-10bで、ついでmiR-143であった。ブタ脂肪組織での発現をみた報告との比較では、上位40種のうち異なっていたのは12種類のmiRNAだけで、あとは発現量に違いはあるもののほぼ同じであった。もっとも発現の多いmiR-10bは脂肪細胞分化への影響はほとんど報告されておらず、標的遺伝子がEカドヘリンでありため血管増生に関わると考えられる。脂肪組織は血管新生が盛んなためと推測される。また、脂肪分化を促進するmiRNAと抑制するmiRNAが混在していたが、組織での解析のためさまざまなステージの細胞が混在した結果と思われる。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/24580468.ja.html