2017年4月 - 2022年3月
時空間計量経済学における新たなモデルの構築とその統計的推測理論
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
年度当初に計画した4つの課題について研究を遂行した。
第1に昨年度提案した固有定常確率場に対する新たな非等方型モデルおよび2つの推定量(Log periodogram regression estimator, Gaussian semiparametric estimator)に関して計算機シミュレーションを実行しまた実際データ解析に応用した。その結果従来提案されてきた推定法に比べモデルの特定化の誤りに対してロバストであり、安定的な推定値を得ることを明らかにした。さらに現在までに提案されている非等方型モデルとの異同について明らかにし。これらのモデルに対して非等方性の検定方法を提案した。
第2にContinuous Autoregressive Moving Average Model(CARMA Model)を超大規模非定常時空間モデルへ拡張し、時空間計量経済学、疫学、環境学への応用可能性について考察した。
第3に時空間ファイナンスデータの解析については、誤差項に分布の非対称性を考慮したセミパラメトリックモデルを当てはめた線形回帰モデルを構築し、その非対称性と回帰係数の推定精度との関係を明らかにした。その結果、通常回帰係数の推定に用いられる最小2乗法より観測値の大きさの順序に基づく順位推定法の方が理論的にも実際の株価データの解析においても優れている場合があることを指摘した。
第4に都市・地域経済分析については、集積の経済に関する分析を行った。特に集積の範囲を同定し、同定された集積についてその効果を測定した。また現実の商業集積における効果についての分析を進めた。
第1に昨年度提案した固有定常確率場に対する新たな非等方型モデルおよび2つの推定量(Log periodogram regression estimator, Gaussian semiparametric estimator)に関して計算機シミュレーションを実行しまた実際データ解析に応用した。その結果従来提案されてきた推定法に比べモデルの特定化の誤りに対してロバストであり、安定的な推定値を得ることを明らかにした。さらに現在までに提案されている非等方型モデルとの異同について明らかにし。これらのモデルに対して非等方性の検定方法を提案した。
第2にContinuous Autoregressive Moving Average Model(CARMA Model)を超大規模非定常時空間モデルへ拡張し、時空間計量経済学、疫学、環境学への応用可能性について考察した。
第3に時空間ファイナンスデータの解析については、誤差項に分布の非対称性を考慮したセミパラメトリックモデルを当てはめた線形回帰モデルを構築し、その非対称性と回帰係数の推定精度との関係を明らかにした。その結果、通常回帰係数の推定に用いられる最小2乗法より観測値の大きさの順序に基づく順位推定法の方が理論的にも実際の株価データの解析においても優れている場合があることを指摘した。
第4に都市・地域経済分析については、集積の経済に関する分析を行った。特に集積の範囲を同定し、同定された集積についてその効果を測定した。また現実の商業集積における効果についての分析を進めた。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H02508
- 体系的課題番号 : JP17H02508