2021年4月 - 2024年3月
共生の視点を重視した体育科の「評価の三角形」に関する実証的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
主体的・対話的で深い学びが推奨される中,一人一台端末の普及がなされた。それにより,ユニバーサルデザインにおける焦点化,共有化,可視化が進むのに加え,精細化,蓄積化が一層進むことになった。本研究では,運動学習のリフレクションにおける評価の三角形,すなわち,①観察,②認知,③解釈場面で高度情報技術を活用したComputer Based Assessment (CBA)を実践し,その効果と具体的な活用方略を実証的に明らかにすることを目的としていた。
研究初年度は,緊急事態宣言の発出等により計画変更を余儀なくされたが,半面,自宅でのパフォーマンス学習におけるCBAに着目をして研究を進めることができた(小学校中学年対象)。また,中学校における器械運動実践では,自身の運動パフォーマンス実践(Action)をリフレクション(Reflection)し,次の仮説設定(見通し,Anticipation)を繰り返すAARサイクルを,ネットワークを媒介にして教師と共有し,主体的で深い学びに繋げる実践研究を推進した。いずれも,学習者間の対話性の向上が課題として挙げられるが,学習者が主体的に観察,解釈し,認知を深める様子が見てとれた。他方で,学習者による格差が存在し,とりわけ,運動格差,ICT活用格差,そして,他者との関係格差が深い学びに影響を与える可能性が示唆された。すなわち,個に応じた教師のアプローチが不可避である点が明らかとなり,今後の課題が明確になったといえる。
研究初年度は,緊急事態宣言の発出等により計画変更を余儀なくされたが,半面,自宅でのパフォーマンス学習におけるCBAに着目をして研究を進めることができた(小学校中学年対象)。また,中学校における器械運動実践では,自身の運動パフォーマンス実践(Action)をリフレクション(Reflection)し,次の仮説設定(見通し,Anticipation)を繰り返すAARサイクルを,ネットワークを媒介にして教師と共有し,主体的で深い学びに繋げる実践研究を推進した。いずれも,学習者間の対話性の向上が課題として挙げられるが,学習者が主体的に観察,解釈し,認知を深める様子が見てとれた。他方で,学習者による格差が存在し,とりわけ,運動格差,ICT活用格差,そして,他者との関係格差が深い学びに影響を与える可能性が示唆された。すなわち,個に応じた教師のアプローチが不可避である点が明らかとなり,今後の課題が明確になったといえる。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K11496
- 体系的課題番号 : JP21K11496
この研究課題の成果一覧
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論文
4-
日本女子体育連盟学術研究 40 19-31 2024年3月 査読有り筆頭著者最終著者責任著者
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和歌山大学教育学部紀要. 教育科学 73 35-42 2023年2月 査読有り筆頭著者最終著者責任著者
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体育学研究 67 1017-1029 2022年12月 査読有り筆頭著者最終著者責任著者
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和歌山大学教育学部紀要. 教育科学 72 71-77 2022年2月9日 筆頭著者最終著者責任著者