共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年10月 - 2023年3月

マレーシア沿岸・河口域底質汚染の毒性リスクと生物多様性へのインパクトの包括的評価

日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

課題番号
19KK0275
体系的課題番号
JP19KK0275
配分額
(総額)
18,460,000円
(直接経費)
14,200,000円
(間接経費)
4,260,000円

本研究はマレーシアにおいて海産魚であるジャワメダカ胚、および海産甲殻類のヨコエビなどを対象生物として、底質毒性評価を行うことを主たる目的とする。また、マレーシア沿岸域底質の生物多様性レベルを推し量るために環境DNAの技術を適用し、現在の多様性の違いをマレー半島東部と西部で比較することも試みる。
マレーシア西部は下水処理場が発達するが、東側は全くといって良いほど設置されてない。そのため、沿岸域底質においても東側の方が汚染が深刻で、底生生物やその生物多様性に及ぼす影響は大きいと予想される。本研究ではマレーシアでの調査を通し、マレーシア底質影響レベルの現状を明らかにすると共に、マレーシア国内に設置された下水処理場の効果を明らかにするものである。
2020~21年度は新型コロナの世界的流行の影響により、マレーシアに渡航できなかった。そのため、予定していたマレーシアでの調査や、マレーシア人共同研究者との交流は極めて限定された。また、マレーシアでも厳格な検疫体制が取られており、マレーシア人ですら国内を自由に移動することが厳しく制限されているため、共同研究者の野外における調査も全くできなかった。現状、20年度~21年度に実施する予定してた調査・研究は全く予定通りに進まなかった。メールなどで連絡を取っているが、マレーシアは日本よりも厳格な体制でコロナに臨んでおり、マレーシア人の行動も厳しく制限しているため、現状では期待されたような成果はほぼ得られていない。
共同研究者とは21年度、2ヶ月に1回程度のペースでオンラインで情報交換と研究に対するディスカッションを行った。また、日本国内でもできることは限られたが2~3年度は日本の底質における環境DNA適用の可能性の探索、そして、日本におけるジャワメダカ胚やヨコエビを初めとする数種のヨコエビを用いた底質毒性調査を重ねながら、その手法の発展を図った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19KK0275
ID情報
  • 課題番号 : 19KK0275
  • 体系的課題番号 : JP19KK0275