2021年4月 - 2025年3月
20世紀日本の医療・社会・記録-医療アーカイブズから立ち上がる近代的患者像の探求
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
医療アーカイブグループが推進する小峰研究所資料調査では、医療記録および組織資料の内容特定を進めている。医療記録の大部分を占める症例誌に関しては約8割程度の人名特定を達成した。組織資料の調査からは、会計帳簿や出金伝票が部分的に残存することが分かり、1ヶ月の経理状況の把握につながるなど、組織運営の実態把握に向けて大きく前進した。
感染症・公衆衛生グループでは、「疾病と歴史」について上海の4大学から招待を受けての講演、「パンデミック時の日本および西欧における検疫をめぐる政府対応および社会の反応の比較史」等についての考察、「大正から昭和初期に於ける乳児死亡と感染症」や「スペインかぜ流行とわが国の衛生行政」等について分析と検討を進めた。
ハンセン病グループでは、国立療養所菊池恵楓園所蔵「患者身分帳」に関する共同研究を同園倫理審査委員会の許可を得て実施してきた。分担して主に1920年代の「患者身分帳」の読解と分析を進めた。共通フォーマットに匿名化したデータを入力して情報を共有し、1907年法下でのハンセン病療養所の入所者に関して、共同して多角的な分析を加えた。
精神疾患グループでは沖縄県公文書館および沖縄県立図書館が所蔵する戦後沖縄の精神衛生行政・公衆衛生看護に関する資料、京都癲狂院、東京府巣鴨病院、京都帝国大学ならびに東北帝国大学精神病学教室で行われていた音楽療法実践に関する資料、下総精神医療センターが所蔵する戦時下の国府台陸軍病院に関する資料を収集した。また、医療アーカイブズの保存と利用に関する議論を行った。
国際拠点形成グループでは、国外出張が難しいため日本国内の施設における患者の情報を記録するメカニズムを調査した。王子脳病院の病床日誌や、九州帝国大学、東京帝国大学の記録の違い、日本の国内の言語上の異なりを調査し、日本語、ドイツ語、英語などが用いられるパターンを調べた。
感染症・公衆衛生グループでは、「疾病と歴史」について上海の4大学から招待を受けての講演、「パンデミック時の日本および西欧における検疫をめぐる政府対応および社会の反応の比較史」等についての考察、「大正から昭和初期に於ける乳児死亡と感染症」や「スペインかぜ流行とわが国の衛生行政」等について分析と検討を進めた。
ハンセン病グループでは、国立療養所菊池恵楓園所蔵「患者身分帳」に関する共同研究を同園倫理審査委員会の許可を得て実施してきた。分担して主に1920年代の「患者身分帳」の読解と分析を進めた。共通フォーマットに匿名化したデータを入力して情報を共有し、1907年法下でのハンセン病療養所の入所者に関して、共同して多角的な分析を加えた。
精神疾患グループでは沖縄県公文書館および沖縄県立図書館が所蔵する戦後沖縄の精神衛生行政・公衆衛生看護に関する資料、京都癲狂院、東京府巣鴨病院、京都帝国大学ならびに東北帝国大学精神病学教室で行われていた音楽療法実践に関する資料、下総精神医療センターが所蔵する戦時下の国府台陸軍病院に関する資料を収集した。また、医療アーカイブズの保存と利用に関する議論を行った。
国際拠点形成グループでは、国外出張が難しいため日本国内の施設における患者の情報を記録するメカニズムを調査した。王子脳病院の病床日誌や、九州帝国大学、東京帝国大学の記録の違い、日本の国内の言語上の異なりを調査し、日本語、ドイツ語、英語などが用いられるパターンを調べた。
- ID情報
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- 課題番号 : 21H04343
- 体系的課題番号 : JP21H04343
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
保健医療社会学論集 34(1) 34-44 2023年 招待有り
MISC
1-
日本医史学雑誌 70(3) 262-263 2024年9月20日 招待有り筆頭著者