論文

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2019年12月

訪問看護ステーションが統合失調症を有する人へ提供する支援 電話対応をしたケースとその支援の特徴

Journal of Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences
  • 角田 秋

11
開始ページ
1
終了ページ
10
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20600/00000062
出版者・発行元
東京有明医療大学

目的:わが国の訪問看護ステーションが統合失調症を有する人へ提供している訪問支援・電話対応について、その内容と対象の特徴を明らかにする。方法:精神障害者を主な訪問対象としている訪問看護ステーション11事業所において、31人の訪問看護師から最近訪問した45例の利用者への支援について回答を得て分析を行った。利用者・家族それぞれから、過去1ヵ月間に事業所に電話があった群(利用者15ケース、家族7ケース)、なかった群(利用者30ケース、家族38ケース)の二群に分け、t検定およびχ2検定を用いてケア内容および対象の特徴について群間比較を行った。結果:訪問看護ステーションに電話があったのは15ケース(33.3%)の利用者、7ケース(15.6%)の家族であった。電話があった群となかった群を比較した結果、利用者本人では、電話があった群でGAF(Global Assessment of Functioning)得点が低く、女性が多かった。本人から電話があった群では、訪問時には「安全確保に関する援助」「精神症状に関する援助」「危機時の介入」のケア実施が統計的に有意に多かった。家族から電話があったケース群では、統合失調症の陽性症状・陰性症状がより多く認められた。またこの群では訪問時にさまざまなケアマネジメントの支援を受けており、「家族へのエンパワメント」も多く提供されていた。結論:精神科訪問看護のケア対象者と支援内容を調査し、訪問と電話を組み合わせた支援を提供しているケースの特徴が示された。このことは、統合失調症患者の訪問開始時の電話対応ニーズアセスメントに活用できる。クライシスプランを策定しておくことで、訪問・電話を組み合わせた支援をより効果的に行えるようにすることが求められる。(著者抄録)

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DOI
https://doi.org/10.20600/00000062 本文へのリンクあり
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ID情報
  • DOI : 10.20600/00000062
  • ISSN : 2186-3067
  • 医中誌Web ID : 2020230011

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