2020年7月 - 2022年3月
歯周病細菌叢の病原性抑制と宿主生体防御因子の探索
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
歯周病原菌と同じく、バクテロイデーテス門に属する滑走能をもつ魚病細菌に存在する9型分泌装置(T9SS)の滑走運動、バイオフィルム形成に果たす役割を解析した。電子顕微鏡観察によりT9SS依存性に形成されるファイバー様構造物からなる細胞間マトリックスが重要であることを明らかにできた。また河川での冷水病罹患アユから未報告の原因菌の分離、同定に成功した。同定した病原菌群は滑走運動性を示し、ゲノム配列解析からT9SS遺伝子群とT9SS依存性に輸送される滑走に必須である接着分子等を保持していた。これらの成果はT9SS機能を抑制することで歯周病だけでなく多様な魚病の制御を行える可能性を示すものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K21684
- 体系的課題番号 : JP20K21684