共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

閉経後女性に対する断続性身体活動による食後代謝改善の有用性

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
17K01874
体系的課題番号
JP17K01874
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
0円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

平成29年度に実施した研究は、研究規模上、2年弱をかけて実施する当初通りの計画として、まだ終了していない。しかしながら、当初の計画以上に早いペースで研究を進めており、平成30年の夏ごろを予定にデータ採取については、終える予定で進めている。【背景・目的】当該研究では、閉経後女性を対象に一日を通した身体活動による座位継続時間の中断が食後中性脂肪に及ぼす影響を食事によるエネルギー出納を合わせた条件を用い検討を行っている。身体活動による座位中断が食後の代謝へ及ぼす影響を検討した先行研究では、活動によりエネルギー出納が負となった上で評価をしている(Med Sci Sports Exerc 2015 47:2053-61)。当該研究では、1回あたり1.5分の歩行を1日20 回繰り返す断続性身体活動が、 断続性身体活動中に食事によるエネルギー補充を行う場合と比較し、食後中性脂肪値を同等に抑制させるか否か、閉経後高中性脂肪血症女性及び閉経後女性を対象に比較検討を行っている。【研究デザイン】それぞれの対象ごとに3試行による無作為化交差実験【プロトコル】参加者は、座位安静試行、断続性歩行試行、断続性歩行+食事補充試行の3試行に1週間の間隔を空け参加している。座位安静試行では8時から16 時の間座位安静としている。断続性歩行試行では、1回1.5分、合計30分のトレッドミルでの歩行を9時から16時の間に計20 回実施している。断続性歩行+食事補充試行では、断続性歩行試行に加え計30分で消費したエネルギーを朝食と昼食で補充している。静脈血を空腹時、食後 2、4、6、8 時間に採取している。<BR>今後は、さらに予定している人数(30名)まで例数を増やし、評価項目を中心とした分析や統計解析を進める。計画通りよりも早いペースで実験を進めており、データの採取について問題なく進めることができている。また、学会やシンポジウムの招待演者として得られたデータを平成30年度に発表予定をしており、外部へ研究成果を積極的に発信する。またデータの採取が終わり次第、国際学術誌に論文として投稿するため、準備もしている。平成29年度から30年度に実施している当該報告書の課題を発展させるため、断続性の身体活動(運動・生活活動)が食後中性脂肪に及ぼす影響について、より長期的に検証を行うことで実用化を図る。具体的には、閉経後女性を対象に、対象者を断続性身体活動群、座位行動時間軽減群、連続性身体活動群に無作為に振り分け、3ヶ月の間、日常生活中にそれぞれの活動を「健康づくりための身体活動指針」に則した時間・強度として1日計 10 分以上の自由な活動強度で実施する。身体活動量の増加に伴う他の時間への影響及び食欲への影響の両視点より、日常生活の中で応用可能な具体的な健康支援プログラムの開発のために、科学的知見の創出を目指す

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K01874
ID情報
  • 課題番号 : 17K01874
  • 体系的課題番号 : JP17K01874