基本情報


研究者番号
90371971
J-GLOBAL ID
200901060961789495

外部リンク

私がこれまで研究対象としてきた生物は、単細胞でプカプカと海中を漂う海産植物性プランクトンと、一生のほとんどを泳ぐこともなく、ひたすら1カ所に留まり続ける二枚貝。この不思議な2者は、いずれも海洋で2万種類を超える大生物群ですが、同じく2万種類程存在するヒレモノ(魚類)と比較して、その注目度の低さ、専門とする研究者数の少なさ(偏り)にはただただ閉口します。この2者は、食う、食われるの関係で生態系の底辺を構成しつつ、陸上では想像も付かないほど効率的なタンパク質生産をやってのけています。二枚貝は養殖対象種でもありますが、カキ類、イガイ類、ホタテガイなど、人類はそのごく一部しか利用できていません。畜肉の生産には餌(穀物)と化石燃料が必要です。魚類の養殖にも餌(魚粉)が必要です。畜肉と魚類のどちらも、ワクチンや抗生物質がなければ安定生産できません。しかし、二枚貝の養殖には、餌も化石燃料も抗生物質もワクチンも不要です。ヒトと二枚貝の間には、腸炎ビブリオとノロウイルスと貝毒という例外を除き、人貝共通の寄生虫・病原微生物がほとんど存在しません。二枚貝はまだ人類が最大限に利用できていない有望生物資源と位置づけられます。一方で、この二枚貝生産を最も阻害するのも、一部の有毒な植物プランクトンの赤潮による生産阻害や貝毒成分による汚染です。世界的に畜肉から魚介類へのシフトが進んでおり、魚介類への需要増大は止まりません。しかし、不安定で人為的に生産力を高めることができない天然資源を持続的に利用することは容易ではありません。環境に優しい漁業、低炭素社会が同時に求められるなかで、国内沿岸で持続性があり、かつ環境負荷の少ない、安全なタンパク源の安定確保のため、日々沿岸や内湾で漁業者と接しながら基盤的な研究開発を行っています。

学歴

  2

論文

  128

MISC

  23

書籍等出版物

  8

講演・口頭発表等

  46

共同研究・競争的資金等の研究課題

  25

学術貢献活動

  1

社会貢献活動

  52

メディア報道

  5