2019年4月 - 2022年3月
「予見(prevision)」をコア概念とした統合的思想史の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究は、「予見(prevision)」という概念の思想史的な系譜をたどったうえで、芸術作品の制作・受容における予見の作用や、政治的危機の予見(不)可能性を分析することにより、予見が認識・制作・政治の各次元で、実践的なアクションを促す、積極的な効果を有する営みであることを解明した。さらに、予見がそのような効果を生み出すメカニズムの多面的な考察を通して、予見が未来にのみ関わるのではなく、記憶や想起とも深く関係する、複合的な時間性をもつ行為であることを明らかにした。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H01199
- 体系的課題番号 : JP19H01199