2016年4月 - 2019年3月
文芸諸ジャンルにおけるリアリティ表現の比較に基づくリアリズム概念の総合的再検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究においてはまず、写真や映画、音楽にまで分野を広げてリアリズム概念の歴史的分析を試み、とくに社会主義リアリズムの国際比較を行なった。さらに、R・バルトの「現実効果」概念の思想史的吟味にもとづき、現代美術やマンガにおける現実空間再現の方法、身体芸術における「身振り」の情動喚起作用、劇場空間の仮想的現実性といった観点から、リアリティ表現の技法が身体に与える効果を考察した。これらを踏まえ最終的に、現代のメディア環境下における現実感覚の変容とその表われとしての文芸のリアリズムを、芸術作品の再制作やジェンダー論的身体論などといったトピックを通じて探究した。
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- 課題番号 : 16H03365
- 体系的課題番号 : JP16H03365