2005年2月
聖マリアンナ医科大学新入生における過去15年間の体力の推移
聖マリアンナ医科大学雑誌
- 巻
- 33
- 号
- 1
- 開始ページ
- 15
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(その他学術会議資料等)
- 出版者・発行元
- 聖マリアンナ医科大学医学会
近年,成長期の子供の体力の低下が問題視されているが,聖マリアンナ医科大学(以下,本学)医学生の体力についても,同様の可能性が考えられる.今回我々は,過去15年間の本学新入生の体力について,経年的に調査,検討したのでその結果について報告する.対象は1987年から2001年までの新入生計1,468名である.1年生の体育実技の授業の際に,文部省の「スポーツテスト実施要項」に従い,反復横跳び,垂直跳び,立位体前屈,背筋力,握力,踏み台昇降運動の6種目について測定した.これらを集計し,I)15年間の体力の年次推移についてA.男女別,B.スポーツ歴の有無別,C.現役・浪人別に各々検討した.また,II)15年間を前期(1987〜1994年)と後期(1995〜2001年)に分け,A.男女別,B.スポーツ歴の有無別(現役生)についても検討を行った.その結果,年次的には,「背筋力」に男女とも低下傾向がみられる一方,「踏み台昇降運動」では上昇傾向がみられた.前期・後期別では,「反復横跳び」,「垂直とび」,「背筋力」の3種目が後期に男女とも有意に低下していた.一方,「踏み台昇降運動」については,後期に逆に有意に増大していた.スポーツ歴の有無別では,過去にスポーツ歴のある方が,男女とも体力テストの結果は良好であった.将来体力を必要とする本学医学生は,学生時代からスポーツに親しみ,運動を生活習慣にすることが望まれる(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 0387-2289
- eISSN : 2189-0285
- 医中誌Web ID : 2005165203