基本情報

所属
東北医科薬科大学 薬学部 講師
学位
博士(静岡県立大学)

J-GLOBAL ID
201001003026340940

外部リンク

研究テーマ
主に昆虫と植物をとりまく化学的相互作用を明らかにすることで、身近な不思議を解き明かし、また根拠が不明確であった伝承事項に科学的見解を見出すことを目標に実験を進めています。またその中から、医薬としてヒトが活用できる物質や現象を探索しています。
I. モンゴル国ではヒトや家畜を対象としたユニークかつ有用な使用法が伝承されている植物が多く知られています。そこでそれらの成分薬効解析と具体的な活用方法を検討しています。(モンゴル国立大学、モンゴル科学アカデミー、モンゴル薬科大学との共同研究を展開しております。またJICA モンゴル国工学系高等教育支援事業の日本側協力研究者として当初より参画しております。)
II. 昆虫の持つ自然免疫システムや生態学的な特徴を化学的に読み解くことにより、ヒトなどにとっても有意義な成果を生み出すことができる試験方法の開発に取り組んでいます。(山形大学、京都大学と共同研究を展開しております。)
III. 特に東北地方に特徴的な農業生産物や動植物(石巻セリやリョウブ、ラショウモンカズラなど)の有用性を評価し、なぜ健康に良いとされるのか?や新しい活用法はないか?といった課題に挑戦しています。(富山大学、静岡県立大学と共同研究を展開しております。)
IV.帯広畜産大学との共同研究により、感染性原虫病対策につなげるために原虫に阻害活性を示す植物成分や、原虫媒介者である昆虫やダニに影響する化学因子の探索、また人畜共通感染症対策につながるようにウイルスに作用する物質の探索を進めています。

最近の主な成果 (Corresponding authorとして)
(2019)
1. モンゴル国ゴビ砂漠に自生し、家畜動物の体表寄生虫除去に利用されるユニークな伝承をもつキク科植物Brachanthemum gobicumから新規アシル化リグナン類と新規フェニルプロパノイド類を単離しました。それら化合物はラセミ混合物として含まれており、キラルカラムで各異性体を分離して分光学的データを示しました。更に特定の構造を有するアシル化リグナン類が感染性原虫病の原因となるトリパノソーマに対して生育阻害活性を示すことを明らかにしました。(帯広畜産大学共同研究29-joint-6、30-joint-11 代表者: 村田による成果です。)
 J. Nat. Prod. 2019, 82, 774-784. DOI:10.1021/acs.jnatprod.8b00670

2. 東北地方をはじめ日本全国で野菜として利用されるセリ (Oenanthe javanicaから抗アレルギー作用につながるとされる脱顆粒抑制活性を示す新規ノルリグナンやリグナン類 (seric acids A-F)を見出しました。それら化合物のうちseric acid Fは特に良好な活性を示し、化学的にはE体とZ体の異性体混合物で存在することを示しました。(園芸振興松島財団助成金、みやぎ型オープンイノベーション推進支援事業プロジェクト創出研究会補助金 代表者: 村田による成果です。)
 J. Nat. Prod. 2019, 82, 1518-1526. DOI:10.1021/acs.jnatprod.8b01054

3.モンゴル国高原で厳しい冬の寒さの後に真っ先に花を咲かせ、また家畜や人への強壮作用が知られる象徴的植物ヤルホイPulsatilla flavescensの花部からマダニ媒介性で馬バベシア症を引き起こす病原性原虫Babesia caballi及びTheileria equiに対して生育阻害活性を示すフラボノイドを単離して構造を明らかにしました。(帯広畜産大学共同研究29-joint-6, 30-joint-11 代表者: 村田による成果です。)
J. Nat. Med. 2019, 73, 633-640. DOI: http://doi.org/10.1007/s11418-019-01294-8

4. モンゴル国ユキノシタ科植物Bergenia crassifoliaから新規化合物2種類を含む22種類の成分の化学構造を明らかにしました。また、それらのうちガロイル基を複数有する化合物が、マダニ媒介性でモンゴル国でも問題となっている牛バベシア症を引き起こす病原性原虫Babesia bovis及びB. bigeminaに対して比較的強い生育阻害活性を示すことを明らかにしました。(帯広畜産大学共同研究28-joint-12, 29-joint-6, 30-joint-11 代表者: 村田による成果です。)
Phytochemistry Letters 2019, 29, 78-83. DOI: https://doi.org/10.1016/j.phytol.2018.11.009

(2018)
5. モンゴル国薬用キノコFomitopsis officinalisから新規ラノスタン型トリテルペンを得て、それらが感染性原虫病の原因となるトリパノソーマに対して生育阻害活性を示すことを明らかにしました。(帯広畜産大学共同研究28-joint-12, 29-joint-6 代表者: 村田による成果です。)
 J. Nat. Med. 2018, 72, 523-529. DOI: http://doi.org/10.1007/s11418-018-1182-1

(2017)
6. モンゴル国薬用植物Saxifraga spinulosaから高い抗酸化活性を有するフラボノイドなど新規化合物11種類を明らかにしました。また得た化合物のうちいくつかに感染性家畜原虫症をひきおこすピロプラズマ(4系統)の生育阻害活性が認められることを見出しました。(科研費JP26860068, 代表者: 村田 2014-2016による成果です。また日本、モンゴル、オーストリアの3か国6機関による国際共同研究の成果として報告致しました。)
 J. Nat. Prod. 2017, 80, 2416-2423. DOI: 10.1021/acs.jnatprod.7b00142

(2016)
7. モンゴル国有用植物Atraphaxis frutescensから新規フラボノイドや、昆虫免疫系を担うフェノール酸化酵素を阻害する物質 (本研究でエンドウヒゲナガアブラムシの自然免疫を活性化することに成功したことで評価が可能になりました)を見出しました。(科研費JP26860068, 代表者: 村田 2014-2016による成果です。)
J. Nat. Prod. 2016, 79, 3065-3071. DOI: 10.1021/acs.jnatprod.6b00720

8. モンゴル国有用植物Oxytropis lanataから感染性原虫病の原因となるトリパノソーマに対して阻害活性を示す新規オキサゾール類を見出しました。(科研費JP26860068, 代表者: 村田 2014-2016、および帯広畜産大学共同研究28-joint-12, 代表者: 村田 2016による成果です。)
J. Nat. Prod. 2016, 79, 2933-2940. DOI: 10.1021/acs.jnatprod.6b00778

9. モンゴル国有用植物Caryopteris mongolicaから神経伝達物質として知られるアセチルコリンを代謝するコリンエステラーゼを阻害する新規ジテルペノイド類を明らかにしました。(科研費JP26860068, 代表者: 村田 2014-2016による成果です。)
Phytochemistry 2016, 130, 152-158. http://dx.doi.org/10.1016/j.phytochem.2016.05.011

上記以外についても、これまでの研究成果とh指標をGoogle Scholarにて公開しております。
http://scholar.google.co.jp/citations?user=y6YCE2YAAAAJ&hl=ja


経歴

  2

論文

  48

MISC

  4

共同研究・競争的資金等の研究課題

  12

その他

  3
  • 2019年 - 2019年
    モンゴル国立大学競争的資金、分担者、題: Chemical constituents of the flowers of Pulsatilla flavescens, and their biological activities
  • 2018年 - 2018年
    モンゴル国版科研費、分担者、題: Antitick and Trypanosidal compounds from Mongolian plants, MYCC-2018-58
  • 2014年3月-2023年3月 JICA 独立行政法人国際協力機構、モンゴル国向け円借款事業「工学系高等教育支援事業」において、モンゴル国立大学Prof. Batkhuuを代表者とした「Biological active compounds from Mongolian plants and their application」チームの日本側協力メンバーとして当初より参画。 モンゴル国立大学学生・研究者などを対象とした技術指導、モンゴル国からの留学生指導、国際間共同研究においてモンゴル薬用植物の薬効解析を実施。2016年2-3月、2017年8月、2018年8月、2019年8月にInvited Researcherとして現地での指導を実施。