論文

査読有り
2014年

ハーベスタ装着型風選別装置を用いて調製した大豆ホールクロップサイレージの子実割合、飼料成分および反芻胃内消化特性

東北農業研究センター研究報告
  • 河本英憲
  • ,
  • 嶝野英子
  • ,
  • 内野宙
  • ,
  • 魚住順

116
116
開始ページ
77
終了ページ
82
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
東北農業研究センター

コーンサイレージ用機械を活用した大豆ホールクロップサイレージ(WCS)の生産体系において、ハーベスタに装着する簡易な風選別装置を開発し、飼料成分や消化性への効果について検証した。開発した装置は、送風機と送風管で構成され、ハーベスタのシュート部から放出される収穫物に選別風を吹き当てて比重の小さい空の莢や茎葉等を吹き飛ばし、荷受けバケットに入る収穫物の子実割合を高める仕組みである。完熟期の大豆(品種リュウホウ)は、風選別処理を行わずに刈取ると収穫物の子実割合が56.5%で、サイレージ中の粗タンパク質(CP)含量が24.3%、ルーメン内乾物有効分解率(ED)が49.0%であり、適期収穫した成熟初期WCSと比べると、子実割合が高いのにもかかわらずEDが有意に低かった。この完熟期の大豆に風選別処理を行うと収穫物の子実割合が69.1%に高まり、サイレージ中のCP含量が6ポイント、EDが10.1ポイント増加した。その結果、成熟初期WCSと比べて、CP含量が有意に高いとは認められなかったが、EDは同程度にまで改善した。よって、本装置は刈り遅れに伴う消化性の低下を抑制するのに効果的であり、収穫適期の拡大に活用できると考えられた。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005862812
CiNii Books
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ID情報
  • ISSN : 1347-3379
  • CiNii Articles ID : 120005862812
  • CiNii Books ID : AA11655277

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