2015年4月20日
インクルーシブ授業研究会編『インクルーシブ授業をつくる―すべての子どもが豊かに学ぶ授業の方法―』
- 担当区分
- 分担執筆
- 担当範囲
- 「第7章 「言語活動の充実」とインクルーシブな国語科授業―小学校5年生のLDの学習者の事例から―」
- 出版者・発行元
- ミネルヴァ書房
- 総ページ数
- 担当ページ
- pp.72-82
- 記述言語
- 日本語
- 著書種別
- 学術書
本書では、「言語活動の充実」という考え方をインクルーシブな国語科授業をつくる上でどのように生かせばよいのかを具体例をあげて提案した。「言語活動の充実」の条件には、大きく3つの群がある。それは、(Ⅰ)学習者が知識と技能を獲得することをめざした群、(Ⅱ)学習者が意欲と態度を獲得することをめざした群、(Ⅲ)学習者が個性を発揮することをめざした群、である。個性を「その子らしさ」と考えることができるのであれば、言語活動の充実とは、特別な支援を要する子どもたちがその子らしさを十分に発揮できる場と位置づけることも可能である。この結果、言語活動の考え方を援用することにより、特別な支援を要する子どもたちが活躍できる学びの場をもうけつつ、他の学習者たちを巻き込んでいくような活動が求められることを主張した。