2019年9月
全国大学国語教育学会編『新たな時代の学びを創る 小学校国語科教育研究』
- 担当区分
- 分担執筆
- 担当範囲
- Ⅵ-7.「国語科教育とインクルーシブ教育」
- 出版者・発行元
- 東洋館出版社
- 総ページ数
- 202
- 担当ページ
- 170-172
- 記述言語
- 日本語
- 著書種別
- 学術書
通常の学級には、多様な身体・生活背景のある子どもたちが在籍していること、その子どもたちの多くは「いじめの被害者という側面と、自殺リスクの高さ」や「言葉による暴力」などの直接的な被害にあっていることを指摘した。また、社会的マジョリティに位置する子どもたちの半数以上も、「自身の存在に価値を見いだせていない」という点において、マイノリティの子どもたちと問題を共有していることを確認した。これらの事実を踏まえた上で、「多様性を包摂する言葉の学び」には、子どもたちそれぞれの内面を回復させる視座としてのリカバリー(recovery)の概念を導入する必要があること、ならびに、その理論と実践を具体化し、検証する必要性を唱えた。