2016年4月 - 2020年3月
環太平洋をめぐる商品作物のグローバル・ヒストリー:島嶼植民地の重層的支配の考察
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では十九世紀末から二十世紀初頭にかけて、近代糖業(主に砂糖きび生産)が太平洋地域の島嶼植民地にどのように伝播し、現地社会において受容されたかについて検討した。「トランス・プランテーション(移植)」という概念から、近代糖業をめぐる移動性・植民地性を米帝国支配下ハワイと日本帝国下の台湾と南洋を事例から考察した。それにより、日米帝国の領域を超えた日本人の移動が植民地台湾・南洋の近代糖業の成立に大きく関わってきたことがわかった。また、糖業プランテーション制度に着目した際には、移植先での先住民・先住者と植民者の関係、土地配分や基幹産業状況が、制度の定着に大きな影響を与えたことが明らかとなった。
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- 課題番号 : 16K03003
- 体系的課題番号 : JP16K03003
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