研究ブログ

研究ブログ

NEW 【ご案内】「<子育てしながら非常勤>の内訳を語る:コロナ禍におけるリモート授業と在宅育児を中心にしたインタビュー集」

大学院を出たあと、研究室のないパートタイムで家族のケアと研究と授業を並行させる事態に直面した人たちは、基本的に自宅にしか作業場所がないことが多く、それぞれに工夫して次のステップまでを乗り切っているように見えています。その内実を話す機会は大学院時代や常勤の研究者に比べて少なく、特にコロナ禍では「他の人はどのように仕事を進めているのだろう」という対話をする機会も激減しました。「たいへんでも諦めずに続けていることが大事」と言われることが多い時期に、何に妥協しつつ具体的にどのような部分を大事にしているのか、というようなことを、オンラインで話しています。

 

2021度から、おもに子育てなどのケア労働と研究・教育を並行して続けようと模索している方々と緩やかなネットワークを作り、研究に関するコミュニケーションを継続する場を作ろう、という試みをしてきました。このたび、その一部として、インタビュー(対話)動画集を公開しました。ご関心をお持ちの方はぜひ、
https://forms.gle/kbqcoDfUQCRK4vAg9
のフォームからお申し込みください。折り返し、視聴用ページのURLとパスワードをお送りします。視聴期限は、ひとまず半年間くらいの予定です。(公開終了前に通知をお送りします)

 

これは、「音楽学教材の作成・活用と在宅ケア労働の両立を考える―持続可能な研究環境を探るプロジェクト」として、当初はイベントをやる予定で立ち上げた企画ですが、参加者の事情でオンライン公開に変更となったものです。おもな目的は、下記のとおりです。

  1. 家庭の仕事と非常勤での教育業務と自分の研究を成立させるために、個人としてどのように日々を回しているかを事例として提示する 
  2. 2020年から2022年(録画当時)のコロナ禍対応に際し、特に音楽や音を扱う教育内容を継続していくために、個々の研究者がどのような工夫をしたかを記録しておく
  3. 家族のプライバシーを守りながら、数は少なくてもフルタイムで研究に従事できた時期と同様の成果物を出していくために、必要な助けをいつ誰にどのように求めればよいのかを少しずつ考えていく

動画では、当初のワーキンググループで賛同を得られた方にそれぞれ話していただいています。プロジェクト責任者の辻本が、個々にお話を伺う形式です。インタビューは2022年初春にZoomを利用して行い、辻本が録画・編集・公開などを担当しました。今後の展開は未定ですが、無理のない方法を模索しながら、これからも活動していきたいと考えています。何かあれば、辻本香子までご連絡ください

<参加してくださった方々(録画順)>
1.塚田花恵さん(日本学術振興会特別研究員RPD・東京藝術大学 など)2.古謝麻耶子さん・長嶺亮子さん(ともに沖縄県立芸術大学非常勤講師など)3.五十嵐美香さん(お茶の水女子大学研究員など)4.大竹有子さん(沖縄県立芸術大学研究員など)

※ このプロジェクトは、令和三年度 東京藝術大学音楽学部若手作曲家・演奏家・研究者支援事業 の助成を受けています。

 

0