共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

ハイスループットキラル分析に適用可能な量子ドットキラルセンサの創製

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 堺井 亮介

課題番号
18K04897
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究では、迅速かつ簡便な蛍光キラルセンシングの新たな手法を提供するために、キラルレセプターで表面修飾された量子ドットを合成し、蛍光キラルセンシングに適用できることを明らかにする。当該年度は、キラルアミノ基とポリエチレングリコール鎖で表面修飾されたCdSe/ZnS量子ドットを合成し、キラル認識能について評価した。目的とする量子ドットは、キラルアミノ基を有する表面修飾剤とポリエチレングリコール鎖を有する修飾剤をオクタデシルアミンで保護されたCdSe/ZnS量子ドットに加え、合成した。それぞれの表面修飾剤の比に応じて、得られる量子ドットの溶解度が大きく異なった。キラルアミノ基を有する表面修飾剤のみを用いた場合、溶解度が非常に低かったため、十分な溶解性確保のためポリエチレングリコール鎖を導入した。得られた量子ドットにキラルカルボン酸を加えると、添加量に応じて消光した。その際、消光速度は加えたキラルカルボン酸のキラリティーに強く依存することが明らかとなった。例えば、O-アセチルマンデル酸をキラルカルボン酸として添加した際には、D体と比較してL体の添加がより大きな消光をもたらすことが明らかになった。また、O-アセチルマンデル酸以外のキラルカルボン酸に対しても同様に、キラリティーに依存した消光が観察された。従って、合成した量子ドットは光学活性カルボン酸の蛍光キラル分析に適用できる可能性が示唆された。