共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

重力波多波長観測で切り拓くアクシオン宇宙

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H01894
体系的課題番号
JP19H01894
配分額
(総額)
16,640,000円
(直接経費)
12,800,000円
(間接経費)
3,840,000円

本研究の主たる目的は、重力波観測を通じてアクシオン暗黒物質の痕跡の探査を行うことであるが、本年度は、この派生研究において複数の成果が得られた。
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アクシオンは暗黒物質の有力な候補の一つであるが、元々はQCDの強いCP問題を解決するために提案されたものである。暗黒物質の有力な候補であるQCDアクシオンは、QCD相転移期にグルーオンとの直接相互作用を通じてポテンシャルを獲得する。この直接相互作用が、宇宙におけるアクシオンの空間分布に与える影響は、これまでほとんど考えられていなかった。2022年3月に、Journal of Cosmology and Astroparticle Physicsに出版された論文(Kogai, Kitajima, Urakawa JCAP 03 (2022) 03, 039)では、直接相互作用の影響により、アクシオンが非常に非一様な空間分布を形成することを示した。この結果は、アクシオン模型の重要なパラメータであるPeccei-Quinnスケールを宇宙の観測から探る際に、従来課されていた基本的な仮定を、再考する必要があることを示唆する。
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また、2021年7月に、同じくJournal of Cosmology and Astroparticle Physicsに出版された論文(Tanaka and Urakawa JCAP 07 (2021) 051)では、宇宙初期の加速膨張期であるインフレーション期に生成される原始重力波の計算の簡便法の開発に成功した。この成果により、これまではコストの高い数値計算が必要であった場合にも、解析的に原始重力波の計算が可能となる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H01894
ID情報
  • 課題番号 : 19H01894
  • 体系的課題番号 : JP19H01894