共同研究・競争的資金等の研究課題

2010年 - 2011年

中世後期公家社会の構造的特質と室町殿の「公家化」に関する基礎的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
22820038
体系的課題番号
JP22820038
配分額
(総額)
2,522,000円
(直接経費)
1,940,000円
(間接経費)
582,000円

本研究は、鎌倉幕府・江戸幕府という前後の武家政権にはみられない室町幕府の首班(室町殿)の「公家化」という現象に着目し、室町殿権力の特徴、中世後期における公家社会の存在意義や公武関係の特質の一端を探ろうとするものである。ここでは将軍の「公家化」が公家社会に及ぼす影響を解明することに主眼を置いて研究を進めた。具体的には、室町殿の源氏長者独占、名家と呼ばれる階層の公家の台頭という、室町期特有の現象とその背景を分析した。その結果、いずれの現象も義満の「公家化」のみにその原因を求めることはできず、南北朝内乱期に天皇への〈忠節〉を基準に幕府が公家を処遇するなかで形成された求心力構造に規定される部分も大きかった点が明らかとなった。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-22820038/22820038seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-22820038
ID情報
  • 課題番号 : 22820038
  • 体系的課題番号 : JP22820038