本研究では、野菜の栽培活動が自身の野菜摂取量に影響を与えるかどうか明らかにすることを目的とし、介入前後で比較した。ある1大学の職員および学生(計32名)に、学内でミニトマト1株を栽培してもらい、その前後で食習慣調査と食物摂取頻度調査を実施した。介入前後および、これまでの栽培経験の有無で違いがあるかどうか統計解析を行った結果、介入前後で食意識と食行動には変化はみられなかったが、野菜摂取量は介入後で増加する傾向にあった(p=0.053)。以上の結果から、野菜の栽培活動は野菜摂取量を増加させる可能性が示唆された。しかし、本研究では因果関係は分からないため、更なる研究が必要である。(著者抄録)