2016年4月 - 2020年3月
火山灰層の古地磁気方位を利用した巨大噴火同時発生イベントの検証
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 16K01311
- 体系的課題番号
- JP16K01311
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 4,680,000円
- (直接経費)
- 3,600,000円
- (間接経費)
- 1,080,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本補助事業の目的は、過去に地球上で発生した巨大噴火の同時発生イベントを詳細に検証することである。従来報告をレビューした結果、十勝火砕流と阿寒火砕流(北海道)130万年前、Ohakuri火砕流とMamaku火砕流(ニュージーランド北島:24万年前)、阿蘇4火砕流(九州)と屈斜路2/3火砕流(北海道:9万年前)、Kuril Lake火砕流(カムチャツカ半島)とTao-Rusyr火砕流(北千島:7,600年前)、摩周火砕流(北海道)と幸屋火砕流(薩南諸島:7,400年前)、の5例が、同時巨大噴火として発生した可能性があることが分かった。平成30年度までに、これらのうち4例について、地質学的および古地磁気学的手法を用いて同時性を検証したが、明瞭な同時噴火を検出することはできなかった。平成30年度は、これまで得られたデータの再検証(データ整理や追加の測定)を行った。その結果、ニュージーランドのオハクリ・カルデラおよびロトルア・カルデラ形成噴火堆積物については、1)地磁気エクスカーション・イベント中の噴火であること、に加え2)両噴火は数十年以上の期間をかけて断続的に発生していたこと、そして3)この期間中に、両者がほぼ同時に噴出している時期があること、が分かった。次に、最後の国外事例として採取したカメルーン火山の噴出物について、年代測定などを行ったが、明瞭な同時噴火の証拠は発見できなかった。これまで得られた諸成果は、国内外の学術雑誌や学会で発表を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K01311
- 体系的課題番号 : JP16K01311